2002/07/10(水)

ILSアプローチ・VORアプローチ

7/8(月)は体調がすぐれなかったので、大事を取ってフライトは休みにしました。その代わり、家でおとなしくwrittenの勉強をしまくっていたので、一気にはかどりました(^^)。

7/9(火)は夕方からフライトの予定だったのですが、使用予定機体の67Pが「ちょっとだけエンジンルームから煙を吐いた」のと「時間がたつとラジオが死にかける」というので、本日はフライトしないことにします。煙といっても、多分ほこりが焦げただけということのようなので「様子を見つつ飛ぶ」ということは可能ではありますが、ただでさえ訓練でCPUパワーに余裕があるわけじゃないのに、そういう「気がかり」があって飛ぶのはちょっと避けたいです。というわけで、家に戻っておとなしくwrittenの勉強をしまくることにしました。

さて本日は久しぶりにアプローチの練習です。CRQでILS、OKBでVORです。

22D君が直ってきたので、本日からチェックライドまで22Dを使うことになります。「焼けた」エンジンフードはグレイ色の部分が塗装し直してあったり、ノーズギア周りが白く塗装し直してあるので、ちょっと他の機体よりきれいになっています。エンジンルームもいろいろ部品を代えたせいか、ちょっぴり「新車のエンジンのかほり」がします(^^)。消火器の粉で真っ白けだった(らしい)室内はきれいにクリーニングされていて、なんだかフルーティーなかほりがします。甘ったるいガムの香りに似ています。教官曰く「やっぱ都会のメンテナンスは違いますね(^^;)」

いつものように飛び立って、いつものようにIFRクリアランスを取ります。本日は空いていたせいかいきなり、

APP: CK 8422D, cleared to CRQ, fly heading 210, maintain 3400
until established on LOC, cleared for ILS Rwy 24 approach.

と、アプローチまでの全部のクリアランスや指示が出ました。これ一応全部リードバックできました(^^)。あ、うそです、”cleared to CRQ” だけ抜けちゃったかな(^^;)。

ILSアプローチは基本的に良いのですが、途中、

APP: CK 8422D, increase speed 100kt or greater until DEASY.

とか言われて焦ります(^^;)。これは初めての経験です。スピードを落とすってのは心理的に余裕があるのですが、スピードを上げるってのは、パワーも入れなくちゃならないし、それに従いピッチも下げて降下率も高くしてやる必要があります。なんだかちょっとダイブするような気がして落ち着かないです(^^;)。エンジン音もうるさいし。でもスピードコントロールはバッチリです。

OMまではばっちりとILSに乗りますが、その先がちょっとふらつき気味です。うーん、いまいちだなぁ。でもDAで外を確認すると、そんなにずれているわけではありません。ほぼショートファイナルにいます。

DAでmissed approach。ふわっと雲に入ったようです。DEPからは、

DEP: CK 22D, when reaching 2200, heading 060.

と言われます。これも初めて。2200ftまで上昇してからヘディング060°ってことですね。意味はわかりましたが、リードバックが不完全でした(;_;)。2200ftになるとDEPから再度 “fly heading 060” と言ってきます。親切です。

2回目もILSアプローチします。この時ATISが新しくなっているようなので、そういう時はもう一度ATISを聞くべし、です。アプローチの準備も一応最初からやるのがベストです。

2回目のILSアプローチもOMまではバッチリですが(うそ、LOCをちょっとオーバーシュートしたくせに)、その先が自分ではイマイチ(;_;)。一応ショートファイナルまでは持って来れていますが、どうやらヘディングの修正を、もっとラダーを主体にやった方が良かったみたいです。

また、今回はやらなかったのですが、ILSアプローチの場合でもOM (DEASY)通過からのタイムを測っておいた方が良いそうです。これはアプローチの途中でGSがアウトになった場合にMAPを特定できるようにしておくためです。

DAの526ftでmissed approach。今度はOKBに向かいます。この時missed approachの手順の一環として、すぐに

  • NAV1をOCNにセット、アイデント、大体のコースセット
  • DMEをOCNにセット、アイデント

をやってしまうことです。これって頭ではわかっていてもなかなかスムーズにできないんですよ(^^;)。

すぐにOKBでのVORアプローチの準備開始。ASOS聞いて各種周波数セット(アイデント)。アプローチチャートレビュー。まぁまぁかな。あ、ASOS聞いた後はもうこの周波数はいらないので、ここにCTAF入れておくんだった。ちくしょー。

OCN VOR上でcourse reversal。5Tは落としませんでしたが、inboundコースに乗るのにVORの直前になってしまいました。これは西風の影響です。こういう時にはoutbound legを10秒伸ばすなどすると良いとのこと。ふむふむ。

VOR近くになってきましたがまだ “Change to advisory frequency approved” が出ません。FAFまででタワー空港ならタワーの周波数に、ノンタワー空港ならCTAFに切り替えられるべきですので、こういう時はこっちからリクエストして良いそうです。

VOR通過で降下開始。この時、予め計算しておいた600fpmでやってみたのですが、教官が「それじゃMDAまで間に合わない」と言って800~900fpmにされてしまいます。なぜ? これはですね、OKBのVORアプローチは東向きに行うのですが、ここらあたりは西風なんですよね。てことはtailwindなわけです。上記で「計算」と言ったのは、グラウンドスピードを90ktとした場合の値なんですよ。これは「KIASが90kt、つまりTAS 100ktくらいで、headwind 10ktくらい」を想定しているわけですよ。CRQでのアプローチはこれで良いのですが、この想定はOKBでは当てはまらないわけです。ちくしょー。

MDAの1140ftでmissed approach。この手順はまぁ問題ないかな。DEPが「VFRでRNMに戻るのか?」と確認してきます。すると、

DEP: CK 22D, climb to and report reaching VFR on top, if not on
top at 4000, maintain 4000 and advise.

と言われます。う、これも意味はわかりますが、リードバックが落ちます(;_;)。ちくしょー。

4000ftまで上昇するとVMCを維持できますので、ここでレポートしてIFRをキャンセルします。

CK: APP, CK 8422D, reaching VFR on top, 4000, cancelling IFR this
time, we will climb to 4500.

RNM近くでflight followingもキャンセルして後はいつものようにRNMに戻ります。

ブリーフィングでは「アプローチの準備は、まずATIS (ASOS)、それから各種周波数をセットで良いです。IFRクリアランスは、今回のように最初から最後まで一気にクリアランスが下りることもあるということを頭の隅に置いておいて下さい。今回のILSアプローチは、OMまでは良いですが、OM通過後のコレクションがちょっと大きかったみたいです。VORアプローチは、風向きによってcourse reversalのoutboundを調整すると楽です。またVOR通過後の降下率はtailwindを考慮するようにしましょう。」を頂きました。

次回もアプローチの練習です。チェックまであまり時間がありませんが、こうやって経験を積み重ねて行くしかないですね。

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