2001/05/01(火)

Laughlin/Bullheadへ

本日も良い天気です。

本日はLaughlin/Bullhead (ラフリン・ブルヘッド)へ行ってきます。当初Ramona → Apple Valley → Laughlin/Bullheadという予定だったのですが、SKGさん(既にPrivate取得)曰く「Laughlin/Bullheadまで、ずっと南から川沿いを北上するルートがお勧め」とのことなので、予定を変更して、Ramona → Blythe → Laughlin/Bullheadというルートで行ってみることにします。

BlytheまではNRKさん担当です。空港が近づき、UNICOMに聞くと”Wind calm, using R/W 26″とのことなので、R/W 26に降ります。ファイナルでUNICOMが「給油するか?」と言ってくるので、給油のお願いをしておきます。お、初めてのパターンです(^^;)。

Transient parkingに向かうと、例の太っちょのおっちゃんが給油所で待っていてくれます。相変わらずヌボーとしてかったるそうにしています(^^)。ところで下に降りてから気が付きましたが、ウィンドソックはどっちかというと南よりの風を示しており、R/W 17だったんぢゃないでしょうか(^^;)? 太っちょのおっちゃんに給油してもらい、オフィスで精算します(NRKさんが)。

えーと、あれ? このおっちゃん、何だか以前より髪が短くてひげもないし、グラサンもかけていません。ちょっぴり若返った感じ…と思っていると、げげ! 目の前の太っちょの他にもう一人の太っちょが現れました! 唖然。あ、こっちが以前見かけた方の太っちょです。あれ? じゃあ今回のこの新規の太っちょは一体…? なんでも、この二人の太っちょは親子だという噂があるそうです。それにしても、体型から歩き方、しゃべり方まで、二人ともそっくりです。

ここで出発前に仕入れておいたMcDonald’sの朝食セットを昼食として食し、出発します。

次はLaughlin/Bullheadへ向かいます。ここは私が担当します。

Avi Suquilla (←スペルはこれで合ってる)を経由して、高度を3500ftくらいまで落とし、大きな川沿いを進みます。この川はColorado川で、California州とArizona州の境目になっています。ここら辺は基本的に砂漠っぽいのですが、なぜか川があるんです。川沿いには街が点在し、ちょっとしたリゾート地っぽい場所もあります。なかなか良い風景です。NRKさんにはパッセンジャーとして風景を楽しんでもらいました(^^)。

風が強いのと上昇気流があるせいか、かなりbumpyなので一旦高度を上げます。Needles VORを通過して、降下開始。もう空港周辺にあるホテル群が見えています。

Colorado川沿いにずっと北上して、10nmくらい手前でタワーとコンタクトします。あまりトラフィックがないせいもあり、落ち着いてコンタクトできました。3nm southでレポートするよう言われます。段々近づいてくるとホテル群がはっきり見えます。R/Wも確認できました。3nm southでレポートすると、R/W 16のライトパターンに入るよう言われます。ちょっと西よりからR/W 16のライトダウンウィンドに入ります。

最初R/Wとホテル群の間にある川上空くらいがダウンウィンドだと思っていたのですが、近づくとちょっとそれでは近すぎるようです。これだとホテルのビルが迫って危ないし(^^;)。というわけで、ダウンウィンドの位置を修正し、ホテル群より西側を飛ぶようにしてパターンを回り、R/W 16に無事タッチダウン。

Taxiway Hへの出口までかなり距離があるので、急いでタクシーしてR/Wを出ます。ここからTransient parkingまでこのTaxiway Hを坂道を下って行くわけです。これが噂の「タワーから見えないタクシーウェイ」なんですね。

このタクシーウェイは狭く、途中で待避所があるものの、基本的には上り・下りで排他的に使用することになります。グラウンドにコンタクトしてTaxiway Hを下ります。どうやら下では1機待っていてくれるようです。ちょっとだけ急いで降りると、セスナが待っていてくれました。セスナのパイロットとお互いに手を振って挨拶したりします。なんだかいいっすねぇ(^^)。

Transient parkingは相変わらずよく分かりませんが、適当に止めます。オフィスの方に向かうと「Transient parkingに止めた人は必ずオフィスで登録すること」と書いてある看板があるので、オフィスに入って登録します。ところが、これ、overnightの場合ってことで、1時間とか2時間とかの利用は登録する必要がなかったのでした(^^;)。どうもこのあたり空港によって違うので、初めての空港では、適当に柔軟に対応するしかありません。

ところで、このオフィスの入口に東洋人とおぼしき男性がいました。話しを聞いてみると日本人(大阪の人だったか?)でした。何でもLos Angeles近郊(?)のスクールで訓練を受けていて、数日後にここでチェックライドを受けるために来ているのだそうです。まさかこんな所で日本人に会うとは思っていませんでした。

この人にホテル群への水上バスの乗り場を教えてもらい、さっそく乗り場に向かいます。水上バスの乗り場は大きな車道を渡った先にあるのですが、この車道、直線で片道3車線くらいあり、トラフィックも激しくみんなぶっ飛ばしているってのに信号がない(!)ので、渡るのに「気合」がいります(^^;)。無事車道を渡って、水上バスの乗り場へ到着。

水上バスといっても箱型の小さいもので、十数人くらいしか乗れないのどかな感じの舟です。例えていうなら、ディズニーランドのマークトウェイン号が運航している川を渡るための舟(ってありますよね?)という感じです。でもこの舟はベテランのおじいさんが操縦している「本物の舟」で、ディズニーランドのように水中にレールがあるようなまがいものではありません(^^;)。にも関わらず、おじいさんはものの見事に舟を桟橋にぴったりつけます。川面の涼しさとすんばらしく精度の高い操縦に感心しつつ対岸に到着。ほんの30秒くらいです(^^)。

ホテル群の1つに入り、中のカジノを眺めます。いかにもカジノって感じで様々なマシンが並んでいます。客層としてはリタイヤした老夫婦なんかが多い感じです。ここでギャンブルに勤しむ時間は残念ながらなさそうなので、すぐ水上バスで空港の方へ戻って出発することにします。

空港に戻るとさっきの日本人の方と再び会いました。これから訓練に出かけるそうです。早く試験に受かってGWの残りは自由に飛びたいと言っていました。がんばってくださいね~。

さて我々も出発です。次はRamona方面に戻り、Palm Springsに寄る予定です。ここは私の担当です。グラウンド・タワーと無難に交信し、R/W 16から出発!

Needles VORからTwentynine VORに向かいます。段々砂漠っぽくなってきます。元々この辺りは砂漠ですが、もっと砂漠って感じになってきます。相変わらずbumpyで、高度を8500ftまで上げましたが、高度を一定に保つのが難しいです(;_;)。

それにしても風景が全く変わりません。砂漠の風景に飽きてきました(^^;)。街が何にもない所を延々と飛ぶのはなんだか不思議な気分になってきます。「ここでエンジンフェイリャーとかなったら、無事降りたとしてもきっと干からびちゃんだろうなぁ」って感じ。

Palm Springsに近づいてきました。ここで時間を見てみると既に17:30。このままPalm Springsに到着したとすると18時を回ってしまいます。そうするとPalm Springsを出るのは早くても18:30くらいになるので、Ramonaには19:30ということになります。ちょっと時間が押しているので、ここはPalm Springsに寄らず、直接Ramonaに帰ることにします。明るさ的には問題ないですが、あまり遅くRamonaに帰って皆さんに心配かけてもいけないし。

というわけで、私がそのまま操縦を続けてRamonaに無事帰還。ふぅ、ちょっと長かったですが、無事行ってきました。このくらいの長距離だとかなり疲れますが、砂漠、美しい川、カジノのあるホテルと、大変良い感じのフライトでした。

この後、私はTKDさんのナイトクロカンに同乗させてもらうので、一旦ホテルにNRKさんとTNGさんを送って行き、ホテルでカップ焼きそばを食し、Skylineに戻ってきます。20:30過ぎにTKDさんのナイトクロカンに出発! このフライトにはSKGさんも同乗しています。

このクロカンは、昼間我々が行きそびれたPalm Springsへ行きます。いつもはJohn Wayneに行くのですが、今夜は海沿いの天気が悪そうなので、砂漠地帯にあるPalm Springsに行くことになりました。Ramonaのあたりは良い天気なのになぁ(伏線)。

ナイトフライトは久しぶりでしたが、相変わらずR/Wライトが美しいです。Julian VORを通過しますが、ナイトだと山がすごく近くに見えてちょっぴり怖いですね。Thermal近くを通過し、北上してPalm Springsに向かいます。あ、もうずーっと先にR/Wが見えています。後部座席に乗っていると諸々余裕があります(^^;)。

TKDさんはLos Angeles Center、Palm Springs Approach、タワーとうまく交信していましたね。私がJohn Wayneに行った時は全然できなかったのに(^^;)。さてR/W 31Rに着陸許可が下りました。あ、ちょーっと高いかな。一生懸命降下しましたが、ちょっと間に合いそうにありません。Go around!

2回目はR/W 31L (より大きい方)に着陸許可です。風が強いのとガストが大きいので、No-flap Landingをすることになりました。今度は問題なくタッチダウン! おぉ、大きい空港です。旅客機なんかが止まっています。現在Taxiway Wの北側が工事中なので、Transient parkingまで普段通ることのないターミナルビルの近くを進みます。なかなか立派なターミナルです。なんだかUFOみたい(^^;)。Signature Flight Supportが車で迎えに来てくれましたが「22時で終わりだけど良いか?」と言われてしまいます。あと10分くらいですがせっかくなのでSignatureに向かいます。そこで一休みして、すぐに出発です。

TKDさんがプリフライトしている間、しばらく夜風に吹かれていましたが、これがまた程よく涼しくて気持ちが良いです。地面がまだ暖かくて、皆で地面に座ったり寝転がったりしました。でもここはタワーのすぐ近くで、もしタワーの人が見ていたらなんか言われるかなーなどと思いつつ(^^;)。

さて出発です。R/W 31Lから出発し、Thermal方面へ南下して行きます。夜なのにまだ気温が高いのと、4人も乗っているせいで、上昇率が思わしくありません。TKDさんの当初のプランだとThermalとBorrego Valleyの間のちょっとした山を越えるのは厳しくなってきました。というわけで、TKDさんはプランを変更し、もっと南側の山が低くなっているところから帰ることにしたようです。

Borrego Valleyを通過し、Julian VORの辺りでRamonaのAWOSを聞くと “Visibility 1/4 sm, vertical visibility 200ft”。げげ! 夜が更けるにつれRamona周辺の天気は悪くなることが予想されていましたが、これほどとは。一応Ramona上空まで行ってみますが、街はすっかり霧に覆われていて、PCLでR/Wライトをつけてみますが、霧の下でボーっと光るだけでとてもR/Wが確認できる状況ではありません。

こういう場合はどうするか? 確実なのは出発地点に戻ることです。あと、天気に問題がなかったBorrego Valleyに降りるとか。今回は教官が一緒なので、もうちょっとRamonaに近いところに降りることにするようです。

教官がGillespieやPalomarのATISを聞いてIFRのminimumを切っていないPalomarに行くことにしました。それでもPalomarはVMCではないので、教官がSocal ApproachにコンタクトしてPalomarにIFRで向かってILSアプローチする許可をもらっています。ぎょぎょ、ILSアプローチなんて初めてです。こ、これは貴重な映像が撮れそうです(^^;)。

教官の指示のもと、TKDさんがヘディングや高度を調整して降下して行きます。ILSの計器が次第にローカライザやグライドスロープを捕まえる位置に来ました。おぉぉ、これは感動ものです。ILSに従って更に高度を落として行くと、ついに雲に突入! うわ、こりゃ何も見えん! 本当に真っ白です。教官はTKDさんに外を見ないで計器だけを見て操縦するよう指示しています。こ、これは怖い!

ゆっくりと降下を続けて行くと、高度1000 MSLを切った辺りで突然街の明かりが見えたと思ったら目の前にR/W in sight! ここからは目で見てTKDさんが下ろして行きます。R/W 24に無事タッチダウン! こ、これは感動です! 貴重な映像が撮れました(^^)。

Transient parkingに止めて、これからどうしようか皆で相談します。結局車を持っているMTIさん(あさってMultiのチェックライド)に迎えに来てもらうことにします。車だとRamonaからPalomarのあるCarlsbadまで1時間くらいかかります。その間我々はターミナルビルの前で待つことにします。

ところでホテルにいるNRKさんには「23時過ぎには戻ってくる」と言っておいたのですが、この時点で既に24時。あぁ心配しているだろうなぁと思いながら、連絡する手段がないので、どうしょうもありません。(※)

(※この頃は、海外で使える携帯なんてほとんどの人が持っていなかったんですよねぇ。)

Transient parkingのある場所からターミナルのある場所に行くには金網でできた出入り口を通る必要があるのですが、この出入り口はボタン式の鍵がかかっていてこの開け方がよくわかりません。教官曰く「2と4を同時に押して、一旦離して、次に3を押して取っ手を回せば開くはず」らしいですが、どうもうまく行きません。ここまで来てここを出られないのでは困ってしまいます。あ、あついです(^^;)。何回かトライしているとようやく開きました。取っ手の回す方向が違っていたようです。ふぅ良かった。

ターミナルの前で待っていると、MTIさんの車登場です。既に1時です。Ramonaまで1時間かけて2時くらいにようやく到着です。ふぅ。

Palomarに置いてきた飛行機ですが、MRT教官が「ボランティア募集!」というので(^^;)、ボランティアで私が取りに行くことにしました。翌日も天気があまり良くないことが予想され、私とNRKさんのクロカンが朝から出発できるかどうかあやしいので、それなら翌日は一休みの日にして、天候の回復を待って昼頃ゆっくりPalomarに飛行機を取りにくる日にすればいいかな、という判断です。また、Palomarは私よく知っていますので問題ないし。PalomarまではMRT教官に車で送ってもらうことにします。

ホテルに着いてNRKさんの部屋にTELすると、NRKさんはまだ起きて待っていてくれました。ご心配をおかけしました(^^;)。その後、ことの顛末をNRKさんにお話しつつ無事帰還したことを祝って(?)ビールで乾杯です。寝たのは朝の4時頃になってしまいましたが、明日は午前中何もないので、たまにはゆっくり過ごすのも良いですね。

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