2000/04/29(土)

航空身体検査・上昇/降下・旋回

本日は昨日と違って、朝からとても良い天気です。雲ひとつないとはまさにこのこと! こんな天気は別にここではめずらしくないとのことです。日差しが強いせいか、半袖の腕がもうすっかり日に焼けてしまいました。

8:30にアパートの駐車場に集合し、メディカル(※)を受けに行きます。MRT教官の車でKSMさんTKDさんと一緒です。RamonaのMain Stを下り、Powayを経由してEnchoなんとかにあるDr. Rouseau (ルソー: フランス系)の自宅にて受診します。

(※航空身体検査のことですね。)

ここは高級住宅街らしく、白い壁の高そうなお家がたくさんあります。ドクターの自宅もどっかの別荘地にある高級別荘という雰囲気です。

申請用紙に(昨日リハーサルしておいた通り)記入します。問題ないです。私がたまたま一番早く書き終わってしまったので、さっそくドクターに呼ばれて受診です。ひょえ~、緊張する!

まず身長体重を聞かれます。ここは落ち着いて昨日計算しておいた値を言います。「69.3 inches, 166.7 pounds…」「ははは、そんなに正確な数値は必要ないよ」「ちゃんと計算してきたんです(^^;)」

「年齢は?」「33才です。来月34です」「アメリカにはいつきたの?」「2日前です」「いつまでいるの?」「2週間後までです」「職業は?」「コンピュータエンジニアです」などの会話をします。

血圧を測り、聴診器で簡単に診察されます。そして検尿後、視力検査をします。指示された行のアルファベットを左からと右から、左右の目を変えて読むだけです。問題なしです。

以上で終わりらしく、ドクターがタイプし始めます。あぁ良かったと思っていると「えーと、郵便番号は何だっけ?」「あ、えーと、○○○-○○○○です(汗)」と不意打ちをくらわせてくれます(^^;)。

ドクターが “Your English is very good!” と言ってMedical Certificate兼Student Pilot Certificateを渡してくれました。ほっとしました。

他の二人も問題なくパスでした。

一旦アパートに戻ります。本日の私の訓練は13時からなので、アパートで昼食をとります。TKDさんとサッポロ一番で昼食です。久しぶり(といってもたいしたことはないですが)の「だし系」の味は良いものですね(^^)。

その後二人とも妙に体が眠りを欲しているということで、ちょっとだけ仮眠をしました。まだ時差ボケが残っているようです(^^;)。TKDさんとともに12:40頃にRamona空港に行きます。本日の運転手は私です。

13時からさっそくブリーフィングをし、訓練開始です。Preflight-Cockpitチェックで、Hobbsを確認するのを忘れてしまいましたが、ほぼ問題ありません。出発前の各種チェックもほぼOKです。

タクシーを開始して、R/W 27に向かいます。During Taxiチェックはまだ慣れませんが、昨日よりはずっと余裕をもって行えます。Before Takeoffチェックを完了し、離陸開始です。

ブレーキをかけてフルスロットルにしてブレーキをリリースして滑走を開始するというのが独特ですが、もうかなり慣れました。Vrでローテーション。ローテーションの最初はちょっと一生懸命操縦桿を引かないとピッチアップしません。

さて上空ですが、今回は各種諸元を守ったClimb/Descend/Turnを行います。これはセスナとの諸元が少し違うだけでほとんど一緒ですので、あまり問題なくこなせます。日本での訓練がとても生きています。

Climbでは5000ft以上まで上昇するのですが、上空の方が気流が安定していて、しかも気温が低いのでとても涼しく、快適です。

次に、スロットルの開き具合によるレベル維持のためのピッチが違うこと、フラップをup/downした時のピッチの変化を学びます。これもセスナとほとんど一緒です。

さて空港に戻ります。Mt. Woodsonをめがけて飛び、そこからダウンウィンドにエントリして行きます。タッチダウンポイントをアビームする地点で降下を開始し、フラップを1つダウンします。

タッチダウンポイントを左後ろ45度に見る地点でベースターン。更にフラップを1つ下げます。ベースレグで高度を調整して降下して行きます。これがかなり地上から近いので、ピッチを下げるのをちょっと躊躇してしまいます。

そしてファイナルターン。Piperは低速でもエルロンの利きが極端に悪くならないので、エルロンでセンターを合わせて良いそうです。でもラダーと一緒に操作してもうまくいきます。

R/W末端でスロットルアイドル、フレア。ピッチを水平にして沈み込みを待ち更にピッチアップするのですが、このピッチアップが遅かったようで、ストールホーンが鳴らないうちにタッチダウンしてしまいました。でも、この段階ではまだちゃんと着陸の訓練を受けていないので、良しとします。

というわけで2回目の訓練は終了です。

その後、15:30からTKDさんが訓練を受けます。その後17:30から座学です。明日の訓練である「ちょっとだけIFR」とトラフィックパターンについて学びます。「ちょっとだけIFR」(simulated instrument)はフードをかぶって、計器だけを見て操縦してみるという課題です(※)。これはVFRで飛んでいて間違って雲に入ってしまった場合などの緊急時や、夜間飛行や視程が悪い状態で飛ぶことを想定しているのだそうです。果たしてどうなるか?

(※日本だとBIF: Basic Instrument Flightですね。)

夕食はTKDさん、KSMさんと近所のDragon Kingという中華料理屋に行きました。ここは定食屋風で値段も安く、おすすめです。

夜、Skylineで訓練を受けているTNGさん、OHRさんとともに我々の部屋で宴会です。途中からMRT教官も加わりました。全員が飛行機乗りという共通点で結ばれていて、不思議な連帯感があります(^^)。

明日は洗濯しなくっちゃぁ。

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