2002/06/24(月)

ILSアプローチ@CRQ・VORアプローチ@SDM

本日は13時からのフライトの予定でしたが、朝9時過ぎに教官からTELがかかってきて「機体の都合で16時からのフライトでも良いですか?」とのこと。というわけで、本日は夕方からのフライトとなりました。

本日はいつものCRQでのILSアプローチの後、Brown (SDM)にVORアプローチしに行きます。SDMは初めての空港なので楽しみです。事前にPilots Guideなんかで空港の様子を調べておいたりします。SDMからRNMへはVFRで帰ることにしますのでTACも取り出しやすい所に置いておくことにしましょう。

さていつものようにR/W 27からright crosswind departureで出発。4000ftまで上昇します。ここからアプローチの準備開始。さすがにこのあたりはだいぶ慣れてきました。

APPにコンタクトしてIFRクリアランスを取ります。CRQまでのIFRクリアランスが出ました。いつものごとく指示されたヘディングと高度でCRQ方面に向かいます。ところが、他のトラフィックとのセパレーションのためでしょうか、270°とか、あろうことか060°という指示があります。特に060°なんて全然反対方面じゃないですかぁ。なのでこの指示を「落として」しまったりします(^^;)。

その後、ヘディング140°、220°と来ていつものパターンに戻ってきました(^^)。ここでILS Rwy 24アプローチのクリアランスが出ました。後はいつもと一緒。

高度3400ftを維持しながら、245°のLOCをインターセプト。ここから2300ftまで降下。アウターマーカ通過のちょっと手前でGSに乗るので、そこから再び降下開始。

APP: CK 77K, contact CRQ tower on 118.6.
CK: Contact tower, 77K … CRQ tower, CK 9077K, ILS inbound.
TWR: CK 77K, continue approach.
CK: Continue, 77K.
TWR: CK 77K, cleared for low approach, after missed approach, VFR
to southbound, climb to 3000.
CK: Cleared for low approach, after missed approach, VFR
to southbound, climb to 3000, 77K.
TWR: CK 77K, report cancelling IFR prior reaching MAP.
CK: Report cancelling IFR prior reaching MAP, 77K.

本日はタワーからやけに忙しく言ってきます。こっちはILSに乗っていて手が離せないというのに(なんちって)。この辺りは教官が答えてくれちゃいます(^^;)。なんかくやしいなぁ。ちょっといつもと違うのは、MAPに到達する前にIFRをキャンセルしてくれって言ってきていることです。教官曰く、「普通はこんなことないんですけどね。タワーが忙しかったからかもしれないですねぇ」とのこと。

というわけでMAPに到達する前にタワーにIFRのキャンセルをリクエストします。

CK: CRQ tower, CK 77K, cancelling IFR.
TWR: CK 77K, receive cancelling IFR, maintain VFR, southbound, remain the same beacon code.
CK: Maintain VFR, southbound, remain the same beacon code.

うっ、またしても知らない言い回しが(^^;)。これはですね、missed approachした後も、同じsquawkにしておけってことです。”beacon code” っていう言い方はそれがトランスポンダのコードのことだと知らなければちょっとわからないですよね(^^;)。でもATCは “transponder code” とはあまり言わないらしいです。”squawk” はおなじみですが、こういう言い方にも慣れていかないといけないですね。

ちなみにファイナルでIFRをキャンセルしたので、その後missed approachしてからDEPにコンタクトするところまではVFRとなります。でもsquawkをVFRに戻すわけじゃないので、その後もレーダーサービスを受ける気満々(ATCから見たらその後もレーダーサービスする気満々)という状態なのです。

MAPでmissed approachして南に向かいます。DEPにコンタクトして再びレーダーベクタを受けます。DEP (APP)は我々が今度はSDMに向かうことを知っているので、それなりの指示をして来るわけです。

ヘディング110°で4000ftまで上昇。途中、周波数チェンジが2回あります。2回目の周波数では、途中から違うおっちゃんに突然変わったりします(^^;)。こういう経験は初めてでしたが、教官によるとたまーにこういうことがあるそうです。

今のうちにSDMでのアプローチの準備をします。ATIS聞いて、各種周波数セットして、あ、VORのアイデント忘れてる(^^;)。初めての所だとなおさらCPUに余裕がないです(^^;)。

APPからSDMでのVOR-Aアプローチのクリアランスが出ました。APPが「SDMでのVORアプローチはフルストップか?」と聞いてくるので “Afirmative, 77K” なんて答えたりして、ちょっぴりうれしい(^^;)。

さてNAV1を見ていると、アプローチコースの156°(336°ラジアル)にほぼ乗りました。でもAPPは何も言ってきません。きっと他のトラフィックとのセパレーションのためでしょう。これもあまりないパターンです。しばらく現在のヘディングを維持していると、

APP: CK 77K, fly heading 180 to intercept 336 radial of PGY VOR,
descend and maintain 3000.
CK: Heading 180, 3000, 77K.
APP: CK 77K, descend and maintain 2600.
CK: Descend and maintain 2600, 77K.

結構忙しいです(^^;)。 ここではすんなり書いてありますが、 実際には “336 radial…” の辺りを「落として」います。このアプローチでは「どのコースか」ということではなくて「どのラジアルか」ということをATC は言ってくるそうです。ですから事前の準備として「ファイナルのコースは156°だから336°ラジアルだな」と予め「入れて」おくべきだったんですね。良い経験です。

とかなんとかいううちにNAV1のCDIがセンターになりつつある。おっといけないいけない、これをインターセプトしてトラッキングしないと(^^;)。CDIセンターでヘディングをひとまず156°にして降下開始。2400ftまで降下します…っと言っても、既に現在2600ftなのであっというまにレベルに戻さないといけません。ちょっと行き過ぎちゃいました(^^;)。

DME 4.4でFAFであるFINLE通過。ここから更にPGY VORに向かってMDAの1220ftまで降下します。VORが近くなってくるのでトラッキングがシビアですが、オーバーコントロールにならないよう少しずつ修正。

APP: CK 77K, contact SDM tower on 126.5
CK: Contact tower, 77K … SDM tower, CK 9077K, VOR inbound.
TWR: CK 77K report over PGY VOR.
CK: Report over PGY VOR, 77K.

タワーにコンタクトすると、PGY VORでレポートするよう指示されます。私、それに対して実際には “Report passing VOR” って答えちゃいましたが、”passing” だと「通過してから」ってことらしいですので、正確には上記のように答えた方が良かったみたいです(^^;)。

VORに到達しました。

CK: SDM tower, CK 77K, over PGY VOR.
TWR: CK 77K, cleared to land R/W 26R.
CK: Cleared to land R/W…えーと、26R, 77K.

うっ、一瞬MYFの28RやSEEの27Rが頭をよぎってしまいました。

ここからフードを取ってcircle to landします。といっても、現在位置はR/Wのまだ2.3nm北です。ですからSEEでの場合と違って、R/W上空を通過して…ってことはしないで、北側のright downwindに入る格好となります。

これは、SDMのすぐ南1.5nmにメキシコとの国境があるせいもあります。SDMの南2nmにはTijuana, Gen. Rodrigues International Airportもすぐそこに見えます。

タワーからのトラフィック情報によるとCitationが我々の後ろから来るらしいです。ですから我々はショートアプローチすることにします。ショートベースでフルフラップにしてショートファイナルにロールアウトしたくらいでフレア、タッチダウン。いいですねぇ(^^)。

タワーの指示により、タワーの周波数を維持したままR/W 26Rにタクシーバックします。我々の後ろから来たCitationも下りてきます。いいっすねぇ。

さてここからはVFRでRNMに帰ります。right downwind departureを要求したらすぐに “cleared for takeoff” (^^)。話が早くて良いです。ただし “tower will call you crosswind” ですので、タワーから指示があるまでR/Wヘディングで飛びます。

R/W 26Rから出発。しばらくすると、

TWR: CK 77K, right crosswind turn approved, frequency change
approved, good day.
CK: Right crosswind turn approved, good day, 77K.

は、はや! アップウィンドでもう周波数チェンジOKかい! と心の中で突っ込みを入れておきます。教官曰く「他にトラフィックもいないし、タワーの人もさぼりたいんでしょう(^^;)」。

後はLower Otay Lake、San Miguel Mt、San Vicente Reservoirのそれぞれ東側をかすめつつRNMに戻ります。

はるか東の方には山火事と思われる黒い煙がCBのごとく立ち昇っているのが見えます。例の山火事が続いているのかどうかわかりませんが、RNMからもfireがこの間ほどではないですけどかなり飛び立っています。fireの邪魔にならないよう気をつけてRNMのパターンに入ります。ダウンウィンドに来るとfireの飛行機がhold shortしているので、彼らを早く飛び立たせるため、我々はショートアプローチすることにします。本日2回目のショートアプローチ(^^)。

我々がR/Wを出るとすぐにすごい勢いでfireが飛び立って行きました。お気をつけて!

ブリーフィングでは「基本的にILS/VORともアプローチは大変良いです。特に機体のコントロールという点ではvery goodです。途中エアスピードチェンジの指示がATCからありましたが、エアスピードのコントロールもvery goodです。時々ラジオが『落ちる』時がありますが、まぁこれは慣れて行くしかありません。」を頂きました。

明日はクロカンのための座学です。クロカンの前にはholding instructionという「ATCから指示を受けてホールディングする」ってやつや、partial panelでのILS/VORアプローチってのをやるそうです。

ちなみに前回くらいからATCとのやりとりは、自分が答える時の自分のコールサインを後で言うパターンで行いましました(実際には違う所もありましたが)。AIMなんか見ると、ICAO方式ってんですか、自分のコールサインを先に言うのがrecommendというのを読んだことがあるので、そうしてきたのですが、教官曰く「短い指示なんかは、リードバックする内容を先に言ってしまってからの方が良いですよ」とのことですので、そうすることにします。まぁこのあたりはどっちでも良いと思いますが、この方がリードバックする内容を忘れないで良いかもしれません。

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