2002/06/12(水)

ひたすらホールディング

本日も朝から良い天気です。本日は9:30から座学、お昼からフライトです。

座学は着々と着陸に近づいて、いよいよArrivalについてです。まずはarrical chartsとして、standard terminal arrival route (STAR)について学びます。

これはトラフィックの多い国際空港などに設定されているもので、エンルートからどうやって特定のアプローチの位置まで来るかということが決められているものです。このチャート、DPと同じように各種フィックス、ルート、高度がごちゃごちゃ描いてある上、ホールディングの位置も描いてあるのでよけいごちゃごちゃしてます(^^;)。また、このSTARには一つ一つ名前がつけられているんですが、その名前が結構「しゃれ」がきいているものが多いです(^^)。例えばSANのSTARの一つに「SHAMU ONE ARRIVAL」というのがありますが、これはSeaWorld名物のシャチの名前SHAMUから取っているらしいです(^^;)。

次にarrival procedureです。降下時の高度やエアスピードの制限などについてです。

そしてついにApproachについてです。まずはapproach charts。これは各空港毎、各種アプローチの種類(ILSとかVOR/DMEとか)毎にアプローチの仕方を描いてあるものです。各チャートには、

  • enroute fixからinitial approach fix (IAF)までのfeeder route
  • IAFからintermediate approach fix (IF)までのinitial approach segment
  • IFからfinal approach fix (FAF)までのintermediate approach segment
  • FAFからmissed approach point (MAP)までのfinal approach segment
  • MAPからのmissed approach segment

について描いてあります。また、上から見た図(plan view)と横から見た図(profile view)があり、「外が見えなくても何が何でも間違いなく空港にたどり着ける」ような情報がびっしりです。ややこしいようですが、じっくりとチャートを見てみれば、一つ一つにちゃんと意味があって、必要な情報が網羅されているという感じです。

というわけで座学はおしまいです。

引き続きフライトです。本日はホールディングをやってみます。まずはFSSにTELして訓練空域のWXを取ります。そういえば昨日もCRQ方面のWXをFSSで取ったのですが、オペレータの人がおっちゃんだったので聞き取りにくかったです。本日のオペレータはおばちゃん(おねいさま?)だったので、大変聞き取り易いです(^^)。

R/W 27から出発! RNMの出発方式に従って、MZBの007°ラジアルとOCNの083°ラジアルが交わるBONDO intまで行きます。

【参考】ちなみにこのBONDO int、皆さんご想像の通り、「007」ラジアルに乗っているから「BONDO」なんだそうです! ここでもシャレがきいている(^^)。

400ft AGLでヘディングを280°に向けて、OCN 280ラジアルに乗ります。このまま上昇を続けてMZBの007°ラジアルと交わったら、これに乗り直します。今度はこの007°ラジアルとOCNの083°ラジアルが交わったところがBONDO intです。

さてここで規定されている通りのホールディングをやってみます。ここからだとparallel entryとなります。BONDOを通過した時点でタイマスタート。ヘディング083°で1分飛びます。1分後、右旋回でヘディングを308°に向けます。45°のカットアングルでOCNの083°ラジアル(コース263°)に乗ります。南風のせいか、ちょっとだけ北に流されました。これでエントリが終わりです。

inbound legで正しいコースに乗り直しつつWCAを探ります。南に10°くらいでしょうか。このままBONDO通過を待ちます。BONDOをMZBからのラジアルで特定しても良いのですが、OCNからのDME 19.9というのが規定されていますので、DMEを使う方がより正確です。というわけで、DME 19.9を待ちます。お、19.9です。ここから180°左旋回します。といってもそれは無風状態の場合です。inbound legでWCAが10°でしたので、その3倍である30°だけ風上側にヘディングを向けます。無風だと083°ということは113°に向けてみます。ええー、そんなに向けて良いのかなぁ、と思いますが、まずは試してみることにします。

この状態でoutbound legをタイマで測りながら飛びます。まずは1分飛んでみます。左旋回して再びinbound leg (OCN 263°コース)に乗ります。おぉ、ほぼオンコース。というわけでoutbound legのWCAもこんなもので良いことがわかります。

inbound legに乗ったところからタイマをスタートさせ、BONDOまで1分かどうか評価します。DME 19.9。おやおや、50秒くらいでした。ということは、次のoutbound legは1分10秒にしてみれば良いわけです。そうすると次のinbound legがほぼ1分となりました。すんばらしいです。

なんて感じでひたすら何回もホールディングしてみます。たまにはタイマに気を取られてstandard rate turnの精度が落ちたりしますが(^^;)、これは慣れて行くしかありませんね。

次に違うエントリをやってみようというわけで、一旦BONDOの南側に移動し、再びMZBの007°ラジアルからBONDOに向かい、今度はteardrop entryをやってみます。しかも今回はさっきと逆の右回りのホールディング(こっちの方が標準的)をしてみます。BONDOを通過した時点でタイマスタート。ヘディング053°で1分飛びます。1分後、右旋回でOCN 263°コースに乗ります。南風があるので、ちょっとだけ北に流されました。これでエントリが終わりです。

後はさっきのホールディングと同じ要領です。inbound legでWCAを探り、outbound legでその3倍をWCAとします。これと同時にinbound legの「時間」が1分になるようoutbound legの長さを調整します。

これもまたひたすら何回もホールディングしてみます。それにしても、こんなことをずっと繰り返していると、段々自分が今どのlegにいるのか混乱し勝ちです。しかもこれらはずっとフードをつけたまま行っています。経験を積んだパイロットでもそうだというのだから、当然なのでしょう(^^;)。でも気合を入れてこれを乗り切ります。でも、たまに旋回方向を間違えそうになったりして(^^;)。

というわけでRamonaに戻ります。例のごとくフードをつけたまま教官の指示の通りのヘディングや高度で飛びます。フードを取るといつものMt. Woodson(^^)。後は普通に降ります。

ふぅ、ひたすらホールディングってのは疲れましたが良い練習になりました。ホールディングという飛び方をするのはこれが初めてでしたが、エントリさえちゃんとできれば後はひたすら同じことの繰り返しです。更なる慣熟が必要でしょうが、今回でほぼ「つかみ」ました。

ブリーフィングでは「ホールディングはあんな感じでOKです。エントリの仕方やWCAの取り方、時間調整もOKです。但し、タイマに気を取られないようにしましょう(^^;)。」を頂きました。

これからもフィックスの種類を変えたりエントリの仕方を変えたりして、何回もホールディングの練習をするそうです。次回はVOR自体がfフィックスである場合として、JLI VORを使ってホールディグをしてみます。それからせっかくJLIまでいくのだから、アプローチの導入として、RNMのVOR/DMEアプローチをやってみます。RNMには着陸しないでmissed approachしてBONDOに向かい、また別のホールディングをやる、って感じです。それにしてもひたすらホールディングです(^^;)。

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