2002/06/09(日)

朝からフライトのはずが…

昨日、Albertson’sが “power outage” のため営業を中止していました。きっと冷蔵庫とかは動かさなきゃならないからでしょうか、でーーっかいトレーラーみたいな「発電車」がやってきてAlbertson’sの裏側でガンガン発電をしていました。おかげで昨日の夜はちょっとだけうるさかったです(^^;)。

さて、本日はあまり天気が良くありません。視程はそんなに悪くないのですが、雲がOVCでシーリングは 1000ftちょいってところでしょうか。9:30からフライトの予定だったので、Skylineに行きますが、案の定Mt. Woodsonの頂上が見えないくらいシーリングが低いです。ですが、お昼になれば徐々に好転するはずです。というわけで、午前中は座学に変更です。

IFRらしい内容の続きとして、今回はDepartureについてです。まずはDeparture Chartsとして、お役所(the National Ocean Service: NOS)が出しているチャートとJeppesenが出しているチャートの違い(Jeppesenの方が高いけどわかりやすい)、Instrument Departure Procedure (DP: 昔はSIDと言っていた))という手順が各空港毎に定められていることを学びます。

次にDeparture Proceduresとして、takeoff minimum (小型飛行機では視程1sm)、どの出発方式を選択するかについてです。IFRでの出発方式には、

  • graphic DP (どのfixまでどう飛ぶかを図で規定したもの)
  • textual DP (どのfixまでどう飛ぶかを文で規定したもの)
  • radar departure (レーダーのある空港からATCの指示に従って飛ぶ)
  • VFR departure (VFRで出発してから、上空でcenterにコンタクトしてIFRとする)

の4つがあります。これらのうちどれを選択するかは、出発する空港や、自分の機体の性能、気象などに依存します。

次に早くもEnrouteに入ります。エンルートチャートやエリアチャートの内容や読み方を学びます。エンルートチャートは、IFRで用いるエアウェイや各種フィックスが書いてあるもので、VFRのセクショナルチャートに相当します。但し、地形などは湖や川などを除いて描いてありません。エリアチャートは、エンルートチャートの混雑している部分を拡大したもので、VFRのターミナルエリアチャートに相当します。こっちには地形が描かれています。

これらのチャートはパイロットショップで入手できるので、私はJeppesenのAirway Manual (DP、STAR、アプローチの手順を空港ごとにまとめたもの。これにはエンルート/エリアチャートがおまけで付いてくる)をgetしようと思います。NOSのチャートもA/FDと同じく「わら半紙」みたいなのに印刷したもので安価だそうですので、勉強のためこれもgetしようと思います。私、こういうごちゃごちゃした図を眺めるのってなんだか楽しいんですよね。最新版が6/13に出るので、それ以降になりますが、早くgetしたいっす(^^)。

これで本日の座学はおしましいです。天候はすっかり好転しましたが、朝飛べないおかげで他の生徒さんの予定も皆ずれこんだせいで、私が飛べるのは17時からになってしまいました。もうお昼を回っているので、いったんアパートに帰って昼食を取って、一休みしてからフライトに戻って来ようと思います。

ところでですねぇ、HYS教官が見たことない女性を連れてやって来ました。その女性、ヘソ出して、スカートはいて、サンダルなんか履いています(^^)。 皆、「だれだれ? あの人?」って、声には出さないですけど色めきたっています(^^;)。私、教室に荷物を取りに行ったら、 その女性がたたずんでいたので、ちょっとだけお話しました。なんでもRamonaは2回目で、Ramona Air Fairにも来たとか。なんだかちょっとデーハーっぽかったですが、お話してみるとか弱そうななんとも良さげな人でした(^^;)。おヘソもたまらんっす(←まったく男ってバカ…って声がどこかから聞こえてきそう)。後でHYS教官に突っ込んだところ、San Diego在住の語学留学生の「お友達」だそうで、HYS教官曰く「Skylineのパンフレットを配ってもらおうと思って。 あくまで仕事ですよ、仕事」ですが、なぜにPSPに二人で飛んで行く(^^;)?

さて、17時にSkylineに戻って今度はフライトです。今回の機体は22Dですが、これ、やけにノーズギアが伸びています…っていうか、伸びきってます。まぁタクシーしていれば直るでしょう、ということで様子見で出発することにします。

いつものごとくright crosswind departureして、上昇してフードをかぶります。まずはVORのインターセプト/トラッキングです。

まぁこれはprivateの時に既にやっていることですから特に問題はないですが、VFRのチャートを見ながら今自分がどこを飛んでいるか外を見つつ把握しているのとは違って、ちょっとだけ頭の中で自分とVORの位置関係を組み立てる必要があります。

指定されたVOR (JLIとかOCNとか)にdirectするのと、指定されたラジアルに乗るってのをいくつかのパターンでやります。この時、「指定されたラジアルとのずれ角の2倍をカットアングルとする」ということをやってみます。TKDさんはprivateの時にもこういうやり方をSZK教官から習ったそうですけど、私はこういうやり方を実際にするのは初めてでした(^^;)。でもまぁ特に問題なかったです…ってうそです。1回だけカットアングルを反対に考えてしまいました。これは、ずれを計測する時にCDIをセンターにして探りますが、この後、指定されたコースにセットし直すのを忘れて、今のCDIのずれ、つまりセンターからちょっとだけずれている方向に向かって旋回を開始してしまったんですね。インターセプトを開始する時は必ず所望のコースにセットしてからにすべし、という反省点です。

次にDME arcです。VORから指定された距離を保って、円弧を描いて飛ぶってやつです。まずはJLI VORに向かって10nmで左回りに飛んでみます。

JLIへの100のコースに乗ります。DMEが10.5を示した時点で右旋回を開始。この「.5」はリードです。ヘディングを80°右、つまり180にします。おぉ、DMEが10.0を示しています。さっきまではJLIへの100のコース、つまり280ラジアル上にいたので、今度はVORを270のラジアルにセットします。そうするとCDIがずれますので、これがセンターに来るまでヘディング180で飛びます。DMEはその間、9.9~10.1くらいを示します。CDIがセンターに来たら左に10°ヘディングを向けて、つまりヘディング170にして、VORを260のラジアルにセット。これを繰り返して行きます。おぉ、いいですねぇ、ほぼ10.0nmをキープしています(^^)。

今度は反対に、右回りに飛んでみます。arcの半径を少し小さくして7.5でやってみます。これも良い感じです(^^)。但し、半径が小さいと10°毎のラジアルとクロスするまでの時間が短いので、忙しいです(^^;)。

次にunusual attitudeです。今回はfull panelでやるので、privateの時にやったのと同じです。目をつぶっているうちに教官が機体を振り回してくれます(^^;)。「You have!」の合図で目を開けてリカバします。ピッチアップの場合とピッチダウンの場合それぞれ問題ありません。

さてRamonaに戻ります。現在位置は…マリンレイヤがまた出てきて下が良く見えなくなりつつあります。ヘイズも出ています。あ、Ramonaの街が見えました。Mt. Woodsonもうっすらですが見えました。空港の北東7nmくらいですね。ちょうどJLI方面から帰ってくる時に通るあたりです。いつものごとく、空港をoverfieldしてMt. Woodsonに向かえば良いですね。

視程が悪くなりつつあるので、overfieldは3500ftくらいでやるよう教官から指示されます。3500ftで空港に近づくと、マリンレイヤの端っこの雲にフワっと入りそうになります(^^;)ので、やっぱ3000ftに落としてoverfieldします。

後はいつもと一緒です…と思いきや、昔の戦闘機みたいなやつが360アプローチして来ますので、こっちはショートアプローチすることにします。ベースターンを早めに行い、いつもより大き目のレートで降下してショートファイナルでアライン。例の伸びきったノーズギアをいたわるため(^^;)、soft field landingすることにします。rpmを1000に残して、ゆーっくり降りて…ふわっとタッチダウン、スロットルクローズ。ノーズアップをずーっと維持して最後にそっと下ろします。うーん完璧(^^)。地上に降りるとノーズギアがまだ伸びきっているのがわかりますので、この機体の管理バインダのSQUAWK欄にその旨書いておきます。

ブリーフィングでは「VORのインターセプト/トラッキングはOK。旋回を開始する時はVORのコースを先にセットするのを忘れないようにしましょう(^^;)。DME arcもOK。あんな感じでばっちりです。unusual attitudeもOKです。但し、試験官に依りますが、ピッチアップの時の手順を「フルスロットル、ピッチダウン、バンクレベル」とはっきり分けてやった方が『受け』が良くなる場合があります。ピッチダウンの場合はもう言うことはありません」を頂きました(^^;)。

次回はpartial panelでのunusual attitude、VORからアウトバウンドする方向でのDME arc、VORを使ったtime/speed/distance計測をやる予定です。

そういえば、Ramonaはもうだいぶ天気が悪くなってきましたが、HYS教官達はまだ帰って来ません。これだと出かけ先に「お泊り」しないとなりませんねぇ。もしかしてHYS教官、この気象を知っていて「あれーー? 天気が悪くなっちゃったから今日は帰れないやー」ってのを狙っていたのか? (笑)

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