2002/08/14(水)

Flagstaffへ

朝4:30に起きます。つ、つらいです(^^;)。でもグランドキャニオンの「朝日」を見るためにはこんな時間に起きる必要があるのです。「ご来光」と言った方が日本人の感覚には合うでしょうか。

5時くらいにはロッジを出発して前日と同じルートで歩いてYavapai Pointに向かいます。この時間だとうっすらと明るくなり始めていますが、まだほとんど真っ暗です。しかも寒いです。歩いて行くとどんどん明るくなってきます。確か日の出は5:30くらいだったので、かなり急いで歩きます。

ちょっと汗ばむくらいのペースで歩いているので、この寒さが心地良いのですが、崖っぷちに近づくにつれて空気が生暖かくなってきます。うわ、なんだこれ? これはですねぇ、地表の放射の標高による差だと思うんですよ。一般に砂漠みたいなところの地表付近は夜の間は放射で冷えますね。そのせいでロッジのあたりはかなり寒いのですが、谷のあたりの「地表」はずっと下にありますよね。ですから谷のあたりの上空、つまりロッジのある標高付近は逆転層になっていて暖かいままだと思うんですよ。そう考えればつじつまが合う。そんな気象現象が起きるくらいのスケールの大きさに改めて驚きます。

Yavapai Pointに到着。もう既にたくさんの人達が集まっています。そしていよいよご来光。North Rimの方から太陽が徐々に顔を出します。6時ちょっと前です。それと同時に景色の色彩が刻一刻と変わって行きます。太陽が昇ると今度は朝日に照らされてコントラストがはっきりとしてきます。まさに光と影が織り成す壮大なドラマ! こりゃすごい!

感動の余韻を残しつつ、シャトルバスでロッジに帰ります。カフェテリアで朝食を取って部屋に戻ります。本当はこの後、朝8時くらいのツアーに参加してもっと東の方に行こうかと思っていたのですが、朝早く起きてたくさん歩いたので、あまりにも疲れていて、結局チェックアウト時間の11時近くまで寝ることにしました(^^;)。

11時にチェックアウトして空港に向かいます。もしツアーに参加していたら13時くらいに空港という予定だったので、2時間くらい余裕があります。観光フライト用のターミナルのベンチでFlagstaffまでのルートの最終確認をします。と、ここでGrand Canyon Airlinesの係りのおばちゃんが「机があった方がいいでしょう? このオフィスを使っていいわよ」と、”Staff Only” の部屋に入れてくれます。なんと親切なんでしょう! (^^)。

そのオフィスにはPCも置いてあったのでDUATSでWXを確認してNAV Logを完成させます。おばちゃんにお礼を行ってFBOのオフィスに向かいます。給油の精算をして、さてFlagstaff (FLG)に向かいましょう。

FLGまでは私の担当です。グラウンドにコンタクトしてR/W 21に向かいます。タワーからcleared for takeoffが出ました。R/W 21から出発!

density altitudeが高いので、グラウンドロールが長いです。この時間帯は一日の中でも一番気温が高い時間帯でもあったので尚更です。POHによると離陸距離は2000ft近くになります。エアスピード(KIAS)もなかなか上がって行きません。グラウンドスピードがすごく速い感じがします。ようやくVrでローテーション。じっくりピッチアップしますが、ストールホーンがピーピーなっちゃってなかなか上昇しません。まだR/Wは残っているので、いつでもabortしようと覚悟しておきます。エアスピードが上がるにつれ、ようやく上昇し始めたので、ちょっとホッとしました。なんだかsoft field takeoffのような感じです(^^;)。

その後もあんまり上昇率は良くないですが、なんとか8500ftまで上昇します。BISOP intからはSSE方面にコースを変えて9500ftまで上昇。KACEE intからFLG VORに向かいます。

相変わらずパンピーですが、なんとか高度を保ちつつFLGに向かいます。FLGにこのまま着陸しても良いのですが、翌日レンタカーで行く予定のMeteor CraterがFLGから30nmくらいにあるので、FLGを一旦通り過ぎてMeteor Craterを上空から眺めてみることにします。

そろそろMeteor Craterですが、そんなものはどこにもありま…あ、あった! クレータin sight! お、恐るべし! 「クレータ」ってイメージそのものが平らな高原にぽっかりと存在しています。ひえー! クレータの上空をぐるりと旋回して再びFLGに戻ります。

FLGの10nm手前くらいからタワーにコンタクトします。R/W 21のdownwindに入るよう指示されますが、まだR/W in sightできていません。ここからだと角度が悪いんですよね。ちょうど真横からみる格好になっちゃって。しかも空港の周りは松林みたいになっていて、余計に見えません(^^;)。

DMEが5nmを切りました。もうそろそろ見えるはず。あ、あれかな? 見えました。R/W in sight (^^)。結構近くに来ていますので、R/W 21に45エントリすべく南側にコースを変えようとすると、タワーから “CK 22D, enter left base R/W 21, report 2nm base” です。お、こりゃありがたい。遠回りしなくて済みます。

R/W 21のベースに入るとこっちからレポートする前にcleared to landです(^^)。ここの標高は7011ft (!)、トラフィックパターンは8011ft (!!)なので、GCNよりも更にグラウンドスピードが速い感じがします。ちょっとクロスウィンドでしたが落ち着いてタッチダウン。ふぅ、FLG到着です。

transient parking方面に向かうとFBOの係りが誘導してくれます。所定の場所に駐機すると、tie-downしてくれます。良くありがちな鎖じゃなくて、なんというか、オレンジ色をしたベルトみたいなもので、がっちりラチェットで固定するタイプのものです。へー、こういうの初めて見ました。係りの人に給油をお願いしておきます。

ところでですね、飛行機から下りるとなんと地面に赤じゅうたん(というか泥落としのマット)が置いてあります。なかなかこじゃれたサービスをしてくれじゃありませんか(^^)。ちょっとしたことですが、なんだかうれしいですね。

Wiseman AviationというFBOのオフィスに行って、チェックインします。といっても機体番号を知らせて給油の確認をしておくだけです。給油したので、tie-down feeは1泊分は無料です。もう1泊分は別途かかりますが$5です。でも安いもんです。精算はあさって出発する時でOKです。

ところで、この空港でレンタカーを借りることになっています。FBOのおばちゃんに聞くと、レンタカーのカウンターはちょっと離れたところにある一般のターミナルビルにあるようです。ここからだと直線では数百mくらいですが、実際には一旦空港の敷地の外に出て、それからターミナルビルに向かう必要があるようです。親切にも、おばちゃんがHertzにTELしてくれました。Hertzの係りが迎えに来てくれるようです。おぉ、ありがたや!

Hertzのお迎えがくるまで、ちょっと一息入れます。このFBOは建物もきれいだし、通路に氷入り(!)のアイスティーが置いてあって、誰でも自由に飲めるようになっています。すんばらしいです。

Hertzの車が来ました。かなり迂回してターミナルビルに到着です。こりゃ重い荷物を持っては歩けないっすね(^^;)。

ターミナルビルはコミュータ線が就航しているだけあってこぎれいで、観光地ということもあってレンタカーのカウンタが3社も入っていて、とってもいい感じです。

Hertzのカウンタでチェックインします。車はKIAのRioってやつです。真っ赤です(^^)。

I-17を北上してFlagstaffの街に到着。2泊するEmbassy Suitesもすぐわかりました。チェックインして一休み。またしてもヘトヘトなので、夕食までしばらく寝ました(^^;)。

19時くらいに腹が減って起きます(^^;)。夕食ですが、ホテルのパンフレットに載っているKJ’s Pub & Eateryって所に行くことにします。ホテルのすぐ隣にあります。シーフード&ステーキハウスらしいです。このお店、看板は目立つのですが、建物そのものは何にも照明がなくて、窓も光が漏れないようになっているので、知らないと絶対入ろうという気がしません(^^;)。ここで昨日に引き続いてステーキを食します。これも「アメリカ」って感じのステーキでしたが、大変おいしゅうございました。

この後、近くにある本屋さんで地図をgetし、コンビニでビールやワインをgetします。ところでコンビニには “Route 66” 関係のおみやげ物がたくさん売られています。私は良く知らないのですが、なんでもRoute 66ってのは昔のアメリカの主要道路らしくて(今はそういう道はない)、「アメリカの母なる道」ってことらしくて、これをモチーフにしたドラマだとか映画だとかがたくさんあるみたいですね。今でもRoute 66の沿線ではそれを売りにしているところがたくさんあるみたいです。Flagstaffもそのうちの1つみたいです。

本日もかなり疲れたので、ビールでもプシュっと行きながら早めに寝ることにします。明日も朝早く起きないとならないし(^^;)。

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